WorldClaw:1つのプロンプトから編集可能な 3D ワールドへ

Tencent Hunyuan3D WorldClaw が、テキストから一貫した地形、編集可能なアセット、エージェントによるシーン改善を備えた大規模で探索可能な 3D ワールドを生成する仕組みを紹介します。

01自由形式のプロンプト
02構造化プラン
03グローバル地形
04編集可能なアセット
Tencent Hunyuan3D WorldClaw が生成した夏の 3D ワールドのアイソメトリックビュー

短い結論

WorldClaw は、自由形式のテキストプロンプトを大規模で探索可能な 3D ワールドに変換します。シーン全体を計画し、一貫した地域地形を構築し、必要な場所に精細なテクスチャ付きオブジェクトを生成します。さらに、レンダリングを確認するエージェントが配置、スケール、ポーズ、マテリアル、接地状態を改善します。

要点

01.

入力:ワールド、地域、オブジェクト、スタイル、空間関係を記述する1つの自由形式テキストプロンプト。

02.

地形:セマンティックレイアウトが、連続したハイトフィールド、地域別マテリアル、植生、岩、その他の環境アセットを制御します。

03.

出力:明示的な地形と、位置、スケール、向きを持つ個別編集可能なテクスチャ付きオブジェクトメッシュ。

04.

公開構成:Claude Opus 4.8、GPT-Image-2、SAM3、SAM3D、Hunyuan3D、Blender 5.1.1、4基の NVIDIA H20 GPU。

WorldClaw パイプライン早見表

項目入力主な処理出力
01 · 計画目標ワールドを記述する自由形式テキスト。意図を抽出して曖昧さを解消し、地域、地形、オブジェクト、外観、密度、空間関係を定義します。後続エージェントが共有する構造化シーン仕様。
02 · 地形シーン仕様と地域制約。セマンティックレイアウト、連続ハイトフィールド、表面マテリアル、環境アセット散布、レンダリング誘導修正を構築します。明確な地域意味を持つ一貫したグローバル地形。
03 · 配置ワールドプランと生成済み地形。選択地域を構成し、オブジェクトメッシュを再構築して配置を復元し、品質、ポーズ、スケール、接地状態を改善します。グローバル地形上に配置された、個別編集可能なテクスチャ付きオブジェクト。

WorldClaw が生成するもの

WorldClaw は1つの自由形式テキストプロンプトから、つながった地形、異なる地域、各地に配置されたコンテンツを持つ大規模な 3D 環境を生成します。地形とオブジェクトは、1枚の画像や固定カメラパスに焼き込まれず、独立したシーン要素として残ります。

各オブジェクトは、個別のテクスチャ付きメッシュと配置トランスフォームを保持できます。そのため、自由視点での探索、オブジェクトの置換、再利用、一般的な 3D ワークフローへの書き出しが可能です。

1つのプロンプトから構造化ワールドへ

最初のエージェントは、テーマ、主要地域、オブジェクト、スタイル、相対配置など、プロンプトに明記された要件だけを抽出します。次のプランニングエージェントは元の意図を損なわずに曖昧さを解消し、シーン構築に必要な技術属性を補います。

その結果、地形パイプラインとオブジェクトパイプラインが共有する構造化仕様が作られます。この中間プランにより、複数のエージェントがワールドの異なる部分を扱っても、広範囲の位置関係を維持できます。

意図の計画からグローバル地形と地域オブジェクトの生成を経て編集可能な 3D シーンに至る WorldClaw パイプライン
WorldClaw 公式パイプライン:まず計画でシーン構造を定め、その後に地形と地域アセットを生成・改善します。

ディテールの前に一貫した地形を構築

WorldClaw はプランをセマンティックレイアウトマップに変換し、地域別の標高、ノイズ、地形演算子から連続したハイトフィールドを構築します。マテリアルと再利用可能な環境アセットも同じ地域マスクで割り当てるため、山、平地、水域、植生などの地形要素が空間的につながります。

Blender 内のレンダリングとレビューのループでは、地域の境界、テクスチャスケール、アセット散布、照明、目立つアーティファクトを確認します。地形エージェントは問題のあるパラメータだけを修正して再レンダリングし、広域レイアウトを守りながら局所品質を高めます。

ハイトフィールド、アセット散布、マテリアル、レンダリング誘導改善を示す WorldClaw の地形生成工程
公式の地形ワークフローは、セマンティックレイアウト、地域別構築、環境アセット散布、反復改善を示しています。

選択した地域を編集可能な 3D アセットへ

WorldClaw は、すべての場所を最大ディテールで埋めるわけではありません。地域プランナーが用途と地形に応じて情報量を増やす場所を選びます。局所地面をレンダリングし、地形に合わせた構図画像を作り、オブジェクトインスタンスを分離してテクスチャ付きメッシュとして再構築し、地形上のスケール、向き、配置を復元します。

続いてレンダリング誘導エージェントが、オブジェクト品質、ポーズ、サイズ、地面との接触を確認します。弱いアセットは Hunyuan3D で改善し、地形とオブジェクトのトランスフォームを調整して、浮き、めり込み、不安定な接地を減らします。

オブジェクト品質、配置、スケール、地形との接触を改善する WorldClaw のレンダリング誘導ループ
公式の改善図は、オブジェクトと地形接触に対するレンダリング、検査、修正、検証の反復を示しています。

最終ワールドに含まれるもの

出力は固定カメラの動画ではなく、明示的な 3D シーンです。地形は扱いやすいサーフェスとして、地域オブジェクトは独立したテクスチャ付きメッシュインスタンスとして残ります。この表現なら、任意視点、オブジェクト単位の置換、アセット再利用、一般的な 3D コンテンツパイプラインへの引き渡しが可能です。

公式例には、島、峡谷の集落、雪の谷、砂漠の戦場、村、鉱山、火山環境があります。RGB、インスタンスマスク、法線、深度ビューによって、見た目だけでなく内部のシーン構造も確認できます。

WorldClaw が生成した Frontier Mosaic 3D ワールドのアイソメトリックレイアウト
Frontier Mosaic は WorldClaw の公式例の1つで、複数の地形地域と個別配置されたシーンアセットを組み合わせています。

ワールド規模の 3D 生成スタック

WorldClaw は、エージェント推論に Claude Opus 4.8、画像生成に GPT-Image-2、セグメンテーションに SAM3、初期オブジェクト再構築に SAM3D、アセット改善に Hunyuan3D を使い、Blender 5.1.1 をシーン実行環境として組み合わせています。公開されたワールド例は、4基の NVIDIA H20 GPU を搭載したサーバーで生成されました。

現在のパイプラインは、シーン構築と見た目の改善に重点を置いています。ナビゲーション、物理、アニメーション、より豊かなオブジェクト階層、実行時エンジンとの高度な統合は今後の課題です。

よくある質問

いいえ。WorldClaw は、計画、画像生成、セグメンテーション、3D 再構築、Hunyuan3D による改善、Blender ツールを連携させて完全なシーンを構築するエージェント型フレームワークです。

グローバル地形と個別に管理できるテクスチャ付きオブジェクトメッシュを持つ、明示的な 3D シーンを生成します。動画や静止画はそのシーンをレンダリングしたものであり、主な出力ではありません。

画像から 3D は通常、1つのアセットを再構築します。WorldClaw は大規模環境を計画し、地形を構築し、詳細が必要な地域を判断したうえで、再構築と Hunyuan3D を大きなシーン構築パイプラインの一部として使います。

論文、プロジェクトページ、GitHub リポジトリは公開されています。2026年8月12日時点で、公式リポジトリには実行可能な推論コード、モデルの重み、公開生成 API は提供されていません。

生成するのは編集可能な 3D シーンコンテンツであり、完成したゲームではありません。ナビゲーション、物理、アニメーション、インタラクションロジック、プロダクションエンジンとの高度な統合は今後の開発領域です。

公開実験は4基の NVIDIA H20 GPU を搭載したサーバーで実行され、地形構築、オブジェクト配置、改善、レンダリングには Blender 5.1.1 が使われました。

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